コロナの影響も長引き、もう3年目に入りました。
巷では、第7波とも呼ばれる感染者数の急増に見舞われています。
この「おもやい通信」がみなさまのお手元に届くころには、少し社会状況が落ち着いていることを願うばかりです。
〈もやい〉は変わらず、感染予防を徹底しつつ、支援をおこなっております。
「おもやい通信」でも何度かご報告させていただいていますが、
毎週土曜日の新宿都庁下での食料品配布と相談会の活動は、さらなる規模の拡大を見せています。
毎週500人で高止まり
食料品を受け取りに来られる方の人数は、2022年1月にはじめて500人をこえると、
同22日には554人と最多の人数となりました。
その後、一時期450人近くまで落ち着いた時期もありましたが、
現在のところ(8月時点)では、毎週500人ほどの非常に多い人数で高止まった状態が続いています。
2020年4月のコロナ禍での第1回が106人でしたから、
この500人という数字の大きさは、前代未聞のものです。
2008年〜2009年の年末年始に、東京の日比谷公園で「年越し派遣村」が開設され、
当時、大きな話題を呼びましたが、そこに集まった方は500人と言われています。
それと同規模の活動が、時代は違うとはいえ毎週実施されていると考えると、
コロナ禍での貧困の拡がりと、そして、それに驚かなくなっているという意味で、
「貧困」が私たちの社会にとって「身近なもの」になったのだ、と考えさせられます。
また、2020年4月からの2022年8月6日までの期間で、126回の活動を実施していて、
累計で言うと、3万8471人に食料品をお渡ししたことになります。こちらも途方もない数字です。
「線」や「面」の関わりも
3.8万人の人に私たちが届けたもの、それは、物質的な意味で言えば、
お一人分としてはたかだか数食分の食料品に過ぎないかもしれません。
しかし、毎週続けていることの意味や価値というものはもっと違ったところにあるのかもしれません。
先日、食料品を受け取りに来た旧知の男性にこんなことを言われました。
「いまはネカフェに泊まりながら週払いの倉庫の仕事をしています。
今はギリギリ何とかなってますが、厳しくなったら相談します」
500人の顔をすべて覚えることはできません。
また、来られる方も入れ替わります。
都庁下での活動は「つながり」を作りにくい活動かもしれません。
ただ、そのなかでも、「点」としての支援だけではなく、
「線」や「面」としての関わり方が少しづつできる瞬間があり、
そこには小さくない可能性があるようにも思います。
「#ともに生きぬく」というスローガンで始めた新宿都庁下での活動ですが、
まさに文字通り、長引くコロナ禍で「ともに生きぬく」ために、
粘り強く活動を続けていければと思います。
一方で、果物やパンやアルファ米、レトルト食品や缶詰など、
500〜600人分のセットを用意するだけで大変です。
これまで、企業や個人の方からのご寄附、フードバンク等の支援で
何とかお配りする食料品を調達してきましたが、規模の拡大とともに、
ストックしている食料品の備蓄が急速に減っています。
まとまった量(500〜600個など)のアルファ米、レトルト食品や缶詰などの
食料品のご寄附をいただける可能性がありましたら、ぜひ、〈もやい〉までご連絡ください。
毎回のお願いで恐縮ですが、引き続きの、ご支援、ご協力をお願いいたします。(大西)