新人と呼ばれてなんだかこそばゆい今日この頃。現在、研修にはいり様々な部署を経験させていただいています。コロナのためお会いできる人数も限られる状況ですので、誌面にてご挨拶をさせていただきます。
〈もやい〉との出会いは2020年
支援活動に関心をもったきっかけは、暑さ真っ盛りの昨年8月、近所の公園でホームレスのかたを見かけたことでした。“あの方、大丈夫かしら”そう思っても、“いや、おせっかいかな、声はかけられたくないかも”などと思ったりして、何もできず。翌日もその方は同じ場所にいらして。私ができたことといえば、警察に電話、対応をお願いすることだけでした。その後その方はいなくなってしまい……。あの時“ ご本人はどうしたかったか? そして自分は何ができたのか?”そんなふうにもやもやしているときに、〈もやい〉を見つけました。すぐにセミナーを受け、あやしい団体ではなさそうと見当をつけて(スミマセン)ボランティアに参加。それまでは医薬品業界で働いていましたので、知識もなく戸惑うことばかりでしたが、みなさんやさしく教えてくださってありがたかったです。事務所で相談された問題を解決すべく、スタッフ、ボランティア、支援者の方々がワンチームとなり、アイデアを出し合い解決策を探る様子は、もやっとしていたあの夏の答えがみつかるような気がしました。そして、〈もやい〉のポリシーでもある“相談者の意向が最優先”“とにかく話し合って決めていく”という風通し・居心地の良さが背中を押してくれました。そうしているうちに、もう少し深く継続的に参加したいなと欲が出始めて、求人を見て、“経験なくてもOK”の言葉だけを頼りにえいやあと飛び込みました。
シェルターの役割 住まいの重要性
ボランティア活動中には住まいの重要性をつくづく実感させられました。仕事をさがすにも、福祉を利用するにも、病気療養をするにも、住居がないと始まりません。それなのに、個人で住居を確保するその大変さったら(物件探し、書類の準備、敷金礼金、緊急連絡先etc)。そこを、まるっとサポートしている住まい結びってすごいことやってるなと感じました。さらにすごいと思ったのは、とことん! 相談者ファーストの姿勢。NPOならではと感じました。そして、2020年コロナによる状況変化から始まったシェルター事業。シェルターとは、追い出される心配がなく、プライバシーが確保されて、安心して過ごせる清潔な住まい。しかしながらその数は、〈もやい〉のみならず全国的に非常に限られてるのが現状です。まずは、ひとつひとつの入居のこまりごとに向き合い、日々を積み重ねていく。そして、データを集めて社会提言につなげ、将来は行政の住宅付き支援がスタンダードとなるのを目標に、シェルター運営に携わっていけたらと考えています。
結びに
コロナの終息がまだ見えない現在、食料配布数や相談者数も増え続けています。そんな中ありがたいことに、〈もやい〉の活動にご寄附や温かいお声がけをくださる方も増えています。もやい結びでつながった多くの方のお気持ちに背中を押してもらいながら、前線の一角を担うものとして、気を引き締めて業務にあたっていきたいと思っています。事務所等で見かけられた際には、どうぞお声がけいただき、色々ご教授いただけると嬉しいです。どうぞよろしくお願いいたします。(川岸夕子)