〈もやい〉の相談活動には毎回10〜30人がボランティアとして参加しています。
12月末までの900件を超える生活相談や2000件を超える電話相談には、
1件1件ボランティアが相談員として対応してきました。
全体的な傾向については「コロナ禍での生活相談の振り返り」に書いた通りですが、
活動にかかわる人それぞれで見えていることは違ってくると思います。
そこで、実際に4月から食料配布や相談の活動を担ってきた方々に
コロナ禍が始まってからこれまでの活動の中で感じ・考えたことを書いていただきました。
今回、所感を寄せてくれたのはコロナ禍以前から〈もやい〉の相談活動と
新宿ごはんプラスの食料配布と相談会にかかわってきた足立洋子さん、
面談相談に加え、金曜日の電話相談にも継続的に参加してきた田村誠さんです。
「相談できる場」であり続けるために
昨年の緊急事態宣言直前の4月4日以降、
毎週土曜日に都庁下での食料配布と医療・生活相談を行ってきました。
これは2014年8月から第1・第3土曜日に新宿ごはんプラスが実施してきたものを、
〈もやい〉との共同実施とし毎週行うこととしたのです。
4月までは食料配布に並ばれた方が60〜80人だったものが、
100人超えが当たり前になり1月には200人を超えました。
生活相談も数人だったものが10人を超えるようになりました。
路上での相談には限界がありますが、土曜日の相談から
火曜日の〈もやい〉での相談につながるケースも増えています。
「食料配布には並ぶが生活相談はまだいい」と思っている方々が、
困ったときはあそこに相談すればいいんだ! と思っていただけることを願って、
相談活動を続けていきます。 (足立 洋子)
生活、命の緊急事態に直面しながら
このコロナ禍で多くの人が職を失ったり、仕事が激減したりしています。
そしてそれは場合によっては住まいを失うことにつながっています。
そうした相談をお聞きしていると、本当に「生活、命」の「緊急事態」だと実感します。
電話相談にも深刻な相談が寄せられています。
今後も先輩ボランティアの方やスタッフの方々によく相談しながら対応していきたいと思います。
土曜日の都庁下での相談会には毎回メディアの人が取材に来ます。
ぜひとも深く継続的に取材をして社会に伝えてほしいと思います。
そして現状の制度が抱える問題の改善と生活福祉制度の更なる充実を切に望みます。 (田村 誠)