現在、新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、2月に始まった学校等の一斉休校以降、
緊急事態宣言とそれにともなう休業要請など、私たちの生活も一変しています。
また、景気の悪化により、収入が減ったり、
仕事を失ってしまった人が多くうまれています。
リーマンショック以来の経済危機ともいわれるなかで、
生活が苦しくなる人を支援するための生活保護制度などの公的支援の必要性も高まっています。
そんななか、〈もやい〉も3月に緊急の理事会を開催し、
新型コロナウイルスの影響で生活に困ってしまった人を
支援するための緊急プロジェクトを実施しています。
緊急的な支援活動として、「ともに生きぬく」ために4月以降、相談体制を強化してきました。
具体的には、火曜日の通常相談はそのままに、
土曜日に新宿ごはんプラスと共同で毎週、食料品の配布と相談会を開催しています。
4月は8回の相談会で合計160件近くの相談をお受けし、
のべで600人分の食料品などを提供してきました(電話相談は300件以上)。
相談に訪れる人は、野宿の人はもちろんのこと、日雇い労働をしてきたが仕事がなくなった人や、
ネットカフェなどで生活していたものの、東京都のネットカフェへの休業要請により
居場所を失った人など、厳しい状況の人ばかりです。
仕事のあてがなくなった、所持金が数百円、何週間も薬が飲めていない、
そういった苦しい日々のなかで、なんとか私たちのところにたどり着いた人が多く、
日夜、緊急性の高いSOSに対応しています。
今回の事態は、「年越し派遣村」などの支援活動がおこなわれたリーマンショック時とは違い、
感染症というリスクについても考える必要が生じています。
〈もやい〉では医師の指示のもと、感染症対策のマニュアルを作成しました。
また、相談の環境についてもこれまでのやり方をやめ、ブースの作り方からあらためました。
慣れないなかでの相談活動ですが、何とか支援活動を維持するべく、現場で奮闘しています。
先日、もやい結びの会のみなさまにはお手紙をお送りしましたが、
交流事業をしばらくおこなえていません。大変、心苦しく、また、寂しく思っていますが、
また再開できるように、感染の終息を待ちつつ、準備をしていきたいと考えています。
ここ数週間、多くの方にご寄附のお申し出をいただいています。
もやいスタッフ一同、心より感謝いたします。
いただいたご寄附により、緊急的な支援活動が展開できています。
一方で、さまざまな支援を拡充していくためにも、より多くの方からのご支援が必要です。
私たちもかつてない状況のなかで「ともに生きぬく」ための支援活動を続けていきたいと考えています。引き続き、ご支援、ご協力をお願いいたします。
「ともに生きぬく」ための支援活動、と書きました。
もやい結びの会のみなさまも、ご寄附をくださったみなさまも、それから、私たちスタッフ・ボランティアも、日本社会にいる、いや、世界の多くの人たちが、いま苦しい状況にいるといえます。
ともに生きぬきましょう。(大西)