『しんぶん赤旗』2015年10月14日の「ひと」欄に、もやいスタッフ・小林美穂子が紹介されました。
路上生活経験者の仕事づくり「こもれびコーヒー」担当 小林美穂子さん
東京・新宿区にある一軒家「こもれび荘」は、貧困に苦しむ人たちを支援する「もやい」の拠点。路上生活など厳しい人生を歩んできた人たちがここで心を込めて焙煎したコーヒーを全国に通信販売しています。2005年12月に発足し、今は4人のメンバーをボランティアが支えます。
コーディネーターの仕事を初めて5年。「ホームレスの状態にあった方は天涯孤独なことが多い。週末に開く交流サロンにはいろいろな人たちが集まってにぎやかですよ。もう一度人間関係をつくり、社会とつなぎ直す活動に参加できるのは楽しいです」
きっかけはテレビで見た08年年末の年越し派遣村でした。「当時は上海にいました。豊かな国と思っていた日本に何が起きているかを知りたかった」。帰国して目にした路上生活者の姿に「傍観者ではいたくない」と、本業の通訳に戻るのをやめて活動の世界に飛び込みました。
父の海外赴任で2歳から外国暮らし。8歳の時に実家の群馬に戻りました。仕事をバイトを掛け持ちして留学しニュージーランドやマレーシアで働きました。
「人生は百八十度変わったけれど、充実感が全然違う。つらい経験を生き延びてきた人それぞれに歴史や重みがあって、学ぶことも多いです。彼らの人生に関わらせてもらえるのは、とても光栄で幸せなこと」。持ち前の行動力で自慢のコーヒーをたくさんの人に味わってもらうのが夢です。